関西高等学校 新本館

関西高等学校 新本館

2018年06月01日

 

再生停止

設計主旨:
創立130周年をむかえ、昭和30~40年代に建築した校舎が多く、老朽化と耐震不足が喫緊の課題であった。
一方で、社会状況の変化により学習環境の対応も重要となっていた。
このことから、学生達の安全・安心を確保する施設整備と、情報化や国際化の進展に積極的に
取り組める学習環境を提供できる施設整備を目標とした。

配置・平面計画:
老朽化した施設は解体するため、将来の土地利用も考えたうえでグラウンドへの計画の検討も行ったが、
既存利用施設への動線や工事費を検討した結果、既存校舎と新本館をロの字型で接続し、
渡り廊下で旧本部棟へ接続できる位置に新本館を建設することとした。

新校舎は、核となる管理部門の事務・教員室を1・2階に設け、3~5階に普通教室・各種教室・図書室を設け、
普通教室・特別教室・図書室には、これからの学習ニーズの多様化・情報化の進展等学びを可能とするために、
ICT環境を整えた。
また、特別教室は効果的な学習を可能とするアクティブ・ラーニング空間とした。
特別教室には図書室を併設し、ガラスパーティションで一体的な空間とすることにより開放感があり快適な環境のなか、
生徒の様々な学習を支援する学習センターを設けることとした。

外観計画:
有為な人材を育成してきた岡山県内唯一の男子校であることを印象づけるよう、
主な施設となる新本館・旧本部棟を同系色でまとめることでボリューム感を出し、
1階部分の外装をタイルで仕上げることで、施設の足元を重厚な印象とし【男子校の逞しさ】
外装の一部にタテリヴを設け、タテラインを強調することで、【貫く強い意志を育む施設】
を印象づければとデザインしました。
新本館の中には旧本部棟から事務局・教員室等の管理部門にも移動するため、
視覚的にすぐ本部として認識していただけるよう、正面玄関からスロープを望んだ視線の先のエントランスファサードには、
大きな庇のあるピロティー、連窓サッシ、渡り廊下を設けることで本部らしい意匠としました。


建物名 関西高等学校 新本館 建築主 学校法人関西学園
所在地 岡山市北区西崎本町 構造 S造
規模 地上5階 延床面積 6,216.79㎡
主要用途 高等学校